
『信念・謙遜』
私が日本に来て8年が経過し、今になってようやく社是ができました。なぜ日本支社設立当初に社是がなかったかと言うと、自分自身の気持ちを表すと納得できる「言葉」が当時は見当たらなかったからです。
2年ほど前から周囲の方々から社是に関していろいろなご意見を伺いましたが、その当時でも心の奥から納得できる「言葉」がまだございませんでした。 しかし8年目のある日、当社の研修事業で3年間の日本での研修を終えた研修生から一通の手紙を受け取った事がきっかけで、「信念」という言葉が私の考えを表していると気づかされたのです。
その手紙には3年間の研修を終え、母国に技術を持ち帰り自分の工場を設立したという報告と、家族と一緒に微笑む写真が入っておりました。彼の言葉の中には本当に日本で研修ができてよかった、自分の人生、家族子供の人生、が変わった、育ててくれた両親への恩返しができ、このような経験が出来て本当に感謝していると書かれておりました。
その他にも帰国した研修生の中には、元の会社において幹部に昇進した者や、自分の店を開店した者、日本語教師になった者など、多くの研修生が自らの努力で新しい人生を切り開いておりました。また日本で貯金したお金を自分達の子供の教育に使う事ができ、彼らだけでなく彼らの子供達の未来をも 変える事にもつながりました。
私は中国で自分の人生を切り開くチャンスをなかなか与えられていなかった若者達の人生を変えたいという「信念」をもって、この事業を推進し続けてきた事が、彼らの新しい人生のスタートを見て、間違いでなかったと確信いたしました。当社の社員達も皆私の「信念」に賛同し、社員一丸となってここまで研修事業を継続する事ができた事を誇りに思っております。
昨今のマスコミ等の報道では研修事業のマイナス面ばかりが取り沙汰されておりますが、「外国人技能実習制度」は けっして悪い事ばかりではない事をこの「信念」をもって多くの方々に伝えたいと思います。
また、もうひとつの社是である「謙遜」は、今の私を戒めるためにも的確な言葉だと思っております。この8年間で何もない所から成功した事に対し、私自身喜びからつい周囲に自慢してしまう時がございました。しかし私一人でここまで成功できたのではなく、社会、社員、家族、友人、私をサポートして頂いた人たちの協力があったからこそです。常に初心の気持ちを忘れない為にも「謙遜」と感謝の心を今後も持ち続けていきたいと思います。
最後に一言、「信念」をもって継続して行動する事は必ず実を結び、「謙遜」の心をもつ事でいつまでも社会、社員、家族、友人、多くの方々と良い関係を保ち、更なる成功につながる道だと私は確信しております。
取締役支社長

